5月からスタートした、お茶のお稽古。
いつもの幼稚園の日常から抜け出し、まつくりさんだけが使える特別な空間のなかで、まつくりさんだけが使える特別なお道具を使っての、ピリッとした緊張感を感じたお稽古の日々。
そんなお稽古の成果をお家の方にお披露目し、お家の人たちにも、いつもりにぎやかな幼稚園から、ちょっと切り離した異空間で、親子で揺ったりとした時間を楽しむ『お茶会』が、昨日と今日の二日間に分かれて行われました。
この日のために、まつくりさんたちは、お家の方たちをお呼びする、おもてなしの一つとして、和室に飾る掛け軸風の色紙をつくりました。
「お茶会に来てくださる、お家の人に、今までやったお茶のお稽古のことや、和室の事、まつくりさんだけが食べられるお菓子の事を、教えてあげようよ。」と投げかけ色紙づくりをはじめました。
いくつか紹介すると
「さくらもち なかわあんこで はっぱはしょっぱい」
「おちゃしゃくは ただの ぼうだとおもっていたけど おちゃのこなをいれるものだったよ」
「おちゃのへやに えがあって それがいつもかわるのなんでかな」
「ふくささばき さいしょはかんたんだつたけど だんだんむずかしくなるよ」等々、他にもたくさんあるのですが、どれも、今までのお稽古の中で感じてきた、まつくりさんたちの思いがあふれるものになっていて、1つ1つ読んでいくと、今までのお稽古の日々が目に見えるようでした。
そして、お茶会の日の本番の日。
今年も、卒園生のお母さんが弾いてくださる、お琴が、お茶会の雰囲気を盛り立てくれました。
そんな、いつもと違う雰囲気もあってか、まつくりさんたちは、皆、緊張しいる様子で、緊張のあまりハイペースで、あっという間にお茶を立ててしまっている子。こちらも緊張のせいか、いつもできていたお点前が、ぬけちゃう子もたくさん。
「この順番で大丈夫だったよねー?」と、たまたまお隣を見ちゃったら、お隣さんはたまたまペースがゆっくりなだけだったのに、「あれ! 自分が間違っちゃったかも。」って巻き戻ししちゃう子もいたんですよ。
後で聞くと、「ちゃんと、やらなきゃと思ったら、すごく緊張しちゃった。」って言っていました。
参加してくれた、お家の方たちも、子どもたちの真剣な様子に緊張感を感じた方もたくさんいらっしゃったようで、子どもたちの様子に胸を打つものがあったのか、ポロリと涙をこぼされる方もいらっしゃったんですよ。
中には、「ちゃんとお作法を覚えてね!」って、手作りの絵本を渡されたお母さんもいて、「この通りにやらないと、叱られちゃうかも。」と話しているお母さんもいらっしゃいました。
お茶会は、たった30分ほどの時間でしたが、いつもの幼稚園で、いつもは見ることのできない、まつくりさんの様子や、お家の人たちの様子が感じられる時間にもなったと思います。
お家の方たちとのお茶会が終わったまつくりさんたちは、お部屋に戻って、今度は自分のためにお茶を立てていただきました。
緊張もほぐれたのか、お茶会の時とはまったく違う様子で、お喋りを楽しみながら「これで、お茶を立てるのも最後だねー。」と言って、自分たちが立てたお茶の泡立ち方を見せ合いっこもしながら、最後のお抹茶を味わっていました。
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