今日はR6年度の卒園式「まつくり ものしゃべり そつえんしき ~うたもあるよ~」がありました。とっても寒かったけど、天気が持ってくれて本当によかった~
何とか時間通りにみんな集まり(笑)いろんな人が送り出すために集まってくれて、いざ開式!
前半戦を振り返ると、担任の枠にはまる子どもたちではないんだな~と改めて実感する時間でしたね。笑
スタートで担任が龍を引き上げるのを待たずして始まっていたり、
いつもはあるはずの粘土作品がないにもかかわらず「粘土くんは卒園式の事を書いてる見た~い」すぐに言っちゃったり、
工事現場の下りは取り組み期間中一度も見たことのないやり取りだったり、
小さいテーブルはいつもなら延長戦に突入がすんなり帰ってきて逆にびっくりだったり、
お庭の歌チームも予想以上の拍手に声をかき消されつつもリズムの気持ちよさににやにやしていたり、
ピタゴラ装置&ドミノでは「ピタゴラが出てから一分ぐらいでドミノ出るから」なんて謎ルールが存在していたことを当日の朝に聞かされたり、
やっぱり出しゃばっちゃう担任がいたり、
在園の音クイズに「音全く聞こえないんだけど!」といちゃもんをつけちゃったり…。
どのシーンを切り取っても担任の想いの斜め上をいく形で、ちょっと感動したかったちゅーりんの涙は見事引っ込んでいきましたよ。(子どもたちありがとう~笑)
さてさて後半戦
≪なわとびゾーン≫
全員そろってやるのは今日が初めて!(チームが入れ替わったり、お休みがいたりして…)私もしゃべらせて~!!そんな声とともに駆け出し、これまた今まで聞いたことないやり取りからどうつなげるんだろう?なんてドキドキしつつも文集のあるページにも書いてあった「くるくる ぴょんぴょん」(今年のまつくりさんが命名)がスタート。これ子どもたち大好きで、決まって二階の廊下でやるもんだから、「混ぜて~」とどんどん人が増えていったのをよく覚えています。当たったら交代ね~も自然な自由遊びの風景。
・・・でも・・・あれ?いつも結びつけているテーブルが真ん中にない!汗 ながなわくんも思わずさわさわに「机ないんだけど…」とこっそり耳打ち。笑 テーブルをよく使っている仲間も出番じゃないけど出番のように声をかけて出陣。流れを遮っての「歌は何がいい?」という言葉は、やはりこの子たちにとって音って大事な要素だったんだろうな~と感じる瞬間でもありました。
これまた面白いのは大繩なんてやってきたことない子があのチームに紛れていたこと。飛べない・出来ないではなくて、そのものだったら・・・ある意味自分じゃない何かだからやってみようとする姿にまつくりさんの凄さを見ました!
≪ボールゾーン≫
初めてボールでやり取りをした時、「ねぇねぇ鬼ごっこしよう!」と言い始めた子どもたち。『ボールを持って走りだしたどうしよう…ボールである意味なくなっちゃう…』なんてドキドキしていたんですが、答えはいつも子どもたちの中に!手で弾ませながら動く子、サッカーボールだからと蹴りながら、転がしながら動く子とちゅーりんなんかに言われなくても、たくさんおしゃべりさんをしてきた子どもたちは分かっているのです。
そして鬼決め見ていただけたでしょうか?いつもは足を出して「誰にしようかな~」の感じで、「鬼決め鬼決め誰が鬼じゃないかな?」とどんどん鬼じゃない人を決めていくのをボールを弾ませて一言ずつ言っていくというやり方に子どもたちが独自で決定。(担任入ってないんですよ!)また、限られた時間を意識していたんでしょうね、ある日「誰が鬼かな?で一回で決めよう」と話し合い。ここは最後までまとまらなくて、結果今日の本番でも「鬼じゃないかな?鬼かな?どっち?」とプチ議論をしてましたね。これまた舞台上でも相談しちゃうのがあの子たちらしい。
タッチするところは楽しくなってもっとズルしちゃう(ボール持って動き回るなど)かと思いきや、これまた真面目にボールの動きだけで追う姿になっていて、本番はお客さんがいることでさらにその感覚が研ぎ澄まされていたように感じます。
≪すべりだいゾーン≫
「段ボール、段ボール、段ボールすべりができる♪」文集でそんな歌詞を作った子がいました。(今日も実は段ボールくんで登場していたんですよ~)最近はあまりやられなくなっていた『段ボールすべり』昔はよくやっていたのに…きっと今回の文集がきっかけで再熱し始めていて、卒園前の二週間、段ボールすべり&段ボールを活用する姿がぐっと増えていたんです。久しぶりだったので、自由遊びでは滑り方は単調になりがちだったんですが、もっとすごい滑り方できる?という事で立ちのりにチャレンジしようとしてる子もいたんです。
皆さんも驚かれたと思いますが、まさかのマリンバが登場。実は「マリンバをすーって弾くと滑り台みたいでしょ?」とマリンバ大好きなあの子が嬉しそうに動きに合わせてマリンバを奏でることになったのです。(楽しくなってきて文集で作った「まりんばのうた」もちゃっかり演奏してくれてました~)
こっそり…いや最終的には堂々と布くんも登場。みどり布くんが声をかけるものの、むらさき布くん行きませんの姿勢。みどり布くんだけで楽しむのかと思いきや、流れが全部終わったのなんて気にせずに、一緒に滑りに行く姿に二人それぞれ違った凄さを感じさせてくれました。(普段は某担任が呼ばれることがほとんどだったので、本番の雰囲気を感じていたんでしょうね。)
≪ピーナツボールゾーン≫
気が付けば元ぐみちゃん達が集まっていたこのゾーン。少し前の安心を求めて依存してくっつき合っているのとは違って、同窓会で久しぶりに会うかのように緩く、でもあの頃のように本音でつっこみ合える仲間としておしゃべりしているような…ぐみ時代も担任していたちゅーりんとしてはしっかりおしゃべりさんをしているんだけど、冷静にそう見れなくて感傷に浸ってしまいました~。(今も昔もくだらないことで言い合ってたな~笑)
じつはこのゾーン確定していたのはピーナツボールの中身の話題だけ。他は最後の通しの時も定まりきらず、どうなる事やら…と思っていたんですが、「トランポリンくんっていつも遅いよね~」「重いから仕方ないじゃん」「私だって重いのに~」なんてやりとりを決めないからこそ生まれてくる、普段みたいなしゃべり。あの子たちの強みなんだろうな~なんて感じました。また、おしゃべりさんの中でもさらにおしゃべりさんが「ピーナツボールの中身はピーナッツは入ってないよ~」と先に言ってしまっていても、「君はどう思っているんだい!」と一番最初に考えていた子に話を振り直す姿に、日々「○○はどう思う?」「△△はどう思ったん?」とそれぞれの思いを聞く!と話をしてきた担任の想いすら反映させてくれたのかな?と勝手に思い込んでいました。
≪スケーターゾーン≫
取り組みの間は連結の事、人形を乗せてあげる事などおしゃべりしていたスケーターゾーンのモノたち。一度だけ鬼ごっこを始めたことがあって「ボールくんたちが鬼ごっこするらしいから遊ぶなら違うことしてくれる?」と声をかけたことがありました。(因みにその日はレースをしていました。)
それを踏まえた本番。早々にレースを終えてしまったスケーターたち。『早いけど終わりの合図ならそうかな…』なんてちゅーりんが迷っていると、「おにごっこしようよ~」誰かの声が、するとすかさず真面目なあの子が「もうやっちゃったから駄目だよ!違うことが良い」なんて言い出してくれてました。ここで「ちゅーりんが言ったから…」ではなく、スケーターの言葉と自分が言われた言葉をかみ砕いて発するその子の応用力に、緊張で固まっていた春の姿が嘘の様でした!おかげでトンネルくぐりという遊びと言っていいのか、なんなのかは説明はできませんが、ギリギリを責めるちょっとした見せ場となっていたので、他の子たちの応用力にも感服です。残念ながら採用はされませんでしたが、探検も「見えるところばっかりじゃん!」と言いくるめられそうなところを、「でもあっちの方は何があるから見えないから行ってみようよ~」なんて答えているのも、流れにただ乗っかるのではなく、無駄かもしれないけど思いを語るおしゃべりさんのコンセプトに合っていたように感じます。
≪積み木ゾーン≫
先日お別れ会にておもちゃを高く積む競争でいろんな学年が織り交ざりながら遊んだことがありました。その時に色んな先生から、このしゃべってはないけどお互いの思いを汲み合いながら、自分なりの役割を果たしていく姿ってまつくりさんらしいよね!ってことを言われていたんです。(その段階では積む系の演出はなし…)そこで一念発起し、「積み木もおしゃべりさんに入れたんだよね。」と話すと、やはり積むゲームで輝いていた子が目を輝かせ「やりたい!!」と自信満々。前のめり過ぎて、かなり早めのフライングをしてしまいそうになっていたことはここだけの話。笑
おもしろいと思うのは、普段は唯我独尊、他人の想いよりは自分の思いを優先させたい!のあの子が、おしゃべりさんの積み木という役だとみんなの意見を取り入れようとしていたこと。もちろん自分の意見を言っているんだけど、普段の自分が置いたものを勝手に動かさないで!と意地を張ってしまうところを、あくまで積み木としてやっていく中で、自分ではない誰かになる事でできてしまうことがあるんだろうな~なんて思っていました。
またこのゾーンでは普段あまりかかわりのない子同士が集まっていて、どんなやり取りが生まれるんだろう?ちょっぴり想像がつかないところがあったんですが、やってみると何か目的に向かって積み上げることで逆にやることが分かり易くなっている子もいたようで、ある意味アドリブの様でアドリブじゃないからこその一体感も感じていました~。
※ここまででだいぶ時間が押しちゃってたので、積み木を全部使いきる前に終了…もしやりたかったら次のゾーンで続きをしてもいいよ~なんて隠れた思いも込めていました。
≪カオスゾーン≫
片付けの声をかけても「まだまだ喋りたい!(遊びたい!)」とうずうずの子どもたち。
・・・お察しの通り、あの全員が出てくるおしゃべりさんは演出です!笑 でも、あそこは取り組みを通して絶対にやりたかったところで、卒園式でもおしゃべりさんをしよう!とホールに繰り出したときに、自然とあっちでガヤガヤ、こっちでガヤガヤと普段の生活を見ているような展開に。なので、この日から変わらず絶対にみんなでおしゃべりする時間を作ろうと画策していたんです。こんな混沌の中からも自分はこれがしたい!を見つけて、自分たちなりに楽しんできたまつくりさんの木の花暮らしが凝縮されているような気がして…
積木さん達にお片付けだよ~と声をかけると、今日はとっても業務的な返事も聞こえましたが、本気で「え~もうちょっとだから時間ちょうだい!」なんて自然な声も聞けて、ある意味嬉しい担任。(終わりの時間さえなければまだ続けさせてあげたかったんだけど…)
ここまで長い道のりを「おしゃべり」してきたまつくりさん達は、もっと喋りた~い!!と心から叫んでいるようでした。
聞き耳を立てる普段あまり接点のないあの子達がいきなりおしゃべりさんをしていたり、やっぱり仲良しさんと最後のおしゃべりさんをしようとしていたり、と喋っているような遊んでいるような…遊んでいるような、喋っているような…もう終わるという全てから解き放たれたまつくりさんのイキイキした混沌おしゃべりはきっとちゅーりんは忘れられないと思います…。
≪小学校 フィナーレゾーン≫
とてつもなく長い卒園式にお付き合いしてくださった、来賓の中央小芳斉分校の先生も「おしゃべりさん」を絡めて、エールをくださいました。本当にありがとございます。(そのやさしさに甘えて「おしゃべりさせて~」の声に、友だちに話すかのように「いいよ~」と答える姿はやはり今年のまつくりさんらしい。)
『え!?二人先生来るって言ってなかった?』と声が聞こえてきそうな間も担任は感じましたが、高らかに「小学校でもいろんなモノで遊ぶぞ!!」と宣言したまつくりさんの言葉で【 まつくり ものしゃべり そつえんしき ~うたもあるよ~ 】は幕を閉じました。(小学校の先生は「お勉強もいっぱいあるよ!」と話してくださいましたが、あの子達はきっと遊んでやろうなんて考えているんでしょうね…笑)
証書渡しの前は園長あゆどんからのお話+先生たちからのメッセージソング♪
あゆどん、証書の中に書いたメッセージをかみ砕いて、子どもたちに伝える姿にこの子たちの事、しっかり見ててもらえていたんだな~と改めて実感。
先生たちの歌はそれぞれの先生があの子たちとのエピソードを持ち寄り、それをあゆどんがぎゅぎゅぎゅっと「明日があるさ まつくりさんバージョン」として創ってくれた歌なんですよ~。1エピソードごとに子どもたちの顔が思い浮かんで、ちゅーりんその子の顔をじっくり見ていたんですが、ピンっと来ている子はいなかったかも…笑
(卒園の子どもたちとお家の人たち~どちらも証書の中に一緒に巻いてあるので是非じっくり見てみてね~!!)
この歌の中(メッセージの中)で担任とてもこだわったところがあって、この一年“龍”が目立つ象徴にいたんですが、あのまつくりさん達の凄い所って心から湧き出る音と周りの音を共鳴させて、音楽を創り出せるグルーブ感を持っていることだと思うんです!!なので、担任二人からのメッセージも、コール&レスポンスのように子どもたちと掛け合って一言だけ投げかける形にしたり、最後の先生みんなからのメッセージもあゆどんに頼み込んで(ほど渋られてもいませんが 笑)ホールにいるみんなで音を出し合い重ね合って、音楽で思いを伝えたくてパーカッションメッセージにさせてもらいました♪(あの音・言葉はしっかりキャッチしてくれたと信じています!)
いよいよ、卒園証書渡し。以前受け持った子たちの時、名前を呼ぶときにうるっと来てしまったのを覚えているんですが、今日はあの子たちと最後まで卒園式を楽しみたい!という気持ちが強くて、寂しいというよりこれで終わりじゃないよね?この先も形は変わってもまつくりさんと担任たちの遊びは続いていくよね?という思いの交換を意識して名前を呼んでいました。(意味不明かもしれませんが、泣いたらこんなに楽しい卒園式をやりきってくれたこの子たちに失礼だと思ったんです!)
いくつかのサプライズもありましたが、本物の証書を受け取れた表情は小学生に一個ギアをすすめた凛々しいものでした。かっこよかったよ!
最後はこの一年を締めくくる作詞作曲まつくり「 ようちえん サイコー! 」の歌。
実ちゅーりん、この子たちと木の花のテーマソングを創りたい!と以前から思っていて、「今しかない!」とこの卒園のタイミングでみんなで創ってみました。
木の花幼稚園の歌なんだけど、なぜかこの子たちがにじみ出てくる歌にしたいな~と思っていたんですが、答えはやっぱり子どもたちの中にあって、音の取り方、ワードチョイスが独特♪笑 モノの名前を言っているだけなのに、擬音でらしさが出ていたり、「ドミノの形は季節で変わるんだよね~」なんて独特のセンスも歌詞に入っていて、担任が歌詞をなかなか覚えられない日々も子どもたちが救ってくれていました。
じつは卒園式自体もやっていく中で、この歌詞になぞらえてしゃべっていくのはどうだろう?という事になり、式で登場したモノたちは歌詞の順番で出てきていたんですよ~気づいた人はいたかな?自分たちが創った歌だから自信を持って歌える。自分たちが創った歌だからおしゃべりもさらに盛り上がれる。そんな自分たちがやってきたことに自信持っている!という姿を前面に表現した歌に出来たのでは?と思うちゅーりんなのでした・・・。
(ちなみにサイコー!はあの子たちの中でいろんな意味があると思っています。最高=もっともいいではなく、なんかよく分からんけど、サイコー!って言いたい響かせたいという思いの方が強いような気がします。そんな一言で言い表せられるほど平坦な道じゃなかったもんね。笑)
ここまで書いておいて何ですが、上手くまとめらえる言葉が見つかりません。1つ確かな事は自分が今まで経験して来たどの卒園式より楽しかった♪♪子どもたちとも話しましたが、楽しすぎて時間もオーバーしてしまったし、もっとやっていたかった!「楽しかったならよかったじゃん~」なんて他人事みたいな一言が飛んでくるのも、最後の最後までまつくりさんらしい笑顔で幕を閉じた卒園式でした。
(終わった後のパーティーで頭いっぱいの子が多くて悲しかったけど、それもあの子たちらしいよね…笑)
そして!来週月曜は最後の思い出作り『卒園遠足』今の所天気が悪そう…雨バージョンにならないようにみんな願っておいてね!
記:ちゅーりん
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